※この記事は過去に別サイトで作成したものを転載したので時空が歪んでいます。ご了承くださいい
9月26日(日)、23:50をもって初の主催イベント《ジャンル迷子オンリー vol.0》が終了しました。
これです。
突貫で描いたバナーでしたがなんだかんだ最後までこれでしたね。
数字でわかるジャンル迷子オンリー
サークル参加費:700円(含システム利用料550円)
募集スペース数:50sp
参加サークル数:50サークル(満了)
webアンソロ:26作品
当日一般参加:233人(全参加人数−サークル数)
雑感
ジャンルとかカップリング表記とか、不毛な「これは◯◯(ジャンル)なのか論争」とかにじゃっかん辟易して「うるせーいーじゃねーかオレはオレだ」と言いたくて動き出したイベントでしたが、当初想定していた以上に反響と賛同をいただけた印象です。
作り手側としてはもちろん、読み手としても「わかりやすさの合間に落ちている何か」が絶対にあると思っていたのが案の定、募集を開始してみたら出るわ出るわ、あっという間に上限に達してしまいました。
一時は拡大も検討しましたが、イベントの主旨に照らして規模よりも内容を充実するべきだと考えていたし、大風呂敷で苦しむのは私の悪癖なのでやめました。
後述しますが、じっさい50でいっぱいいっぱいでした。
お付き合いがあったりなんとなくお見かけしていた文芸界隈の方だけでなく、漫画、イラスト、ZINE、雑貨で活動されてる方にもご参加いただけてとても嬉しかった。
どうしても文章メインで活動していると「ビジュアルの強さ」を眩しく感じがちなので、作品の押し出し方に悩むのは皆同じなんだなあと実感した次第です。
企画〜準備
肝は、「作品そのものへ直接到達するパスをいかに確保するか」。
過去に何度か通販型同人誌即売会およびピクスクイベントに参加して痛感したのは、「事前の宣伝があるかないかで雲泥の差」という言わば真理でして
特にジャンル迷子なんてわかりづらいものになってくると、当日その場でピンときてもらうのは奇跡に近い。
なにしろわかりづらいので。
動物ってよくわからないものは警戒しますしね。
逆に、既視感のあるものには手が伸びやすい。二次創作はその最たる例だと思うんですけども、馴染みのあるものは目が反応するのでついつい足も止まります。
というわけで、なにかしらの事前予習用企画ははじめから実施する気でいました。
大枠しか決めずに走り出したので詰めが甘いところもたくさんあったのですが、vol.0としてはこれで良かったと思います。
進めながら「何が必要か」「何があったらより作品そのものを見てもらえるか」を考えてそのまま企画に移れるのは一人運営の身軽さあってのものでした。
事前企画は全部で3本。
・装丁まとめ
・webアンソロ『漂流』
・サークル紹介ペーパー「はみだし迷子!」
多すぎると全参加目指すのしんどくなるし、少なすぎると選択肢がないので適切な設定だったと思います。
ひとつは別のイベントで実績(?)のあるものだったので、方向性は決めやすかった。
企画用に立ち上げた別サイトがこれです。
◎装丁まとめ
【概要】
WIXのギャラリー機能で表紙画像だけをまとめたページを作成しました。以前、2020年〜2021年春にかけて開催されたText-Revolutions EX2(以降テキレボ)の自主企画として実施したものをそのままスライドして持ってきています。
・参加作品の表紙を一覧できる
・印刷、加工などの作品仕様がわかる
・試し読みがリンクされている
・内容じゃなくて表紙の色で並べる
つくりは至ってシンプルですが、これが意外と好評で。
色ごとに並べるのも実は意図があって、「どピンクの隣にいると白黒が目立たない」っていう事態を防ぐためなんですけれども
全作品をできるだけフラットに扱うことを念頭に置いています。
【ふりかえり】
30サークル98作品を1ページにずらっと並べました。
テキレボで150以上のサークルの作品をお預かりしたのが記憶に新しいので(パニック)、ちょっと物足りなかったかな(私が)。
絵描きの方がいらっしゃるぶん、華やかで色分布も暖色に寄っていた気がします。
反省点としては、もっと早く募集スタートすることと、フォームを整備して参加のハードルを下げる必要があったなと。
画像だけならまだしも、仕様の情報まとめるの地味に面倒ですよね……
もっといい方法考えます。
◎webアンソロ『漂流』
【概要】
・作風を手軽につまみ食いできるwebアンソロジー
・イベントの主旨に合わせ、テーマ『漂流』で自由に創作
・形式問わず テキストの場合は〜5000字程度
・WIXのブログ機能で週1〜2作品ペース(終盤は倍)で公開
【ふりかえり】
26作品お寄せいただきました。
私が文字書きなこともあり、テキストメインのラインナップでしたが、それにしたって作風が幅広かったですね。
構成やテーマ、見せ方もさまざま。物語世界の地図があったり、果てはすごろくまで登場しましたので。えらいことでした。
限られたスペースでうまくご自身の作品世界につなげてくれて、ただ本を試し読みするよりも各サークルの持ち味がしっかり伝わったんじゃないかと思います。
抜粋だけで判断するって意外と難しいですよね。そうでもない?
今回、テキストメインの作品とビジュアルメインの作品が混在するため、これも入り口ができるだけフラットになるようタイトル画像を用意しました。
完全に主催の独断、事前予告なしだったんですけど怒られなくてよかった。
ウーン、ただよう自己満足のかおり(画像の話)。
反省点は、
・連絡フォームにタイトル欄入れるの忘れた→結局最後までそのまま
・募集時期と公開時期のコントロール
・告知にもうひと工夫必要
・サークル名と作者名がリンクするような見せ方に
作者名とサークル名って意外と頭のなかでリンクしないので、本文末尾にサークル名を記載しといたんですが、画像にも入れときゃよかったですね……
参加サークル数絞ったから個別対応できたけど、もし募集数増やすなら楽に走れるレールを作ってから走らないと破綻すると思うので要検討。
あとは、もっと広く世間に知らしめる術を、コバンザメ戦法をもっと取り入れるべき。数の力を借りて、魂は売らずに、遠くまで届けるための作戦を!
次回(きっと来る)の課題です。
◎ペーパー「はみ出し迷子!」
これです。
【概要】
・サークルの「見出し」になる一文を募集
・字数制限50文字
・あればイメージカラーも
【ふりかえり】
26サークルに参加いただきました。
オンラインイベントでもwebカタログ的なものがほしいなとずっと思っていて、
でもただのカタログじゃつまらんな、なんかもうちょっとあるじゃろ、ってごねごね考えてたら募集が遅くなってしまいました。
反省
スケジュールがタイトすぎる
これに尽きる
冊子状じゃなくてペライチだったのは悪くないと思うので、
・早めに募集開始して全員参加を狙う
・イメージカラーは濃い目をおすすめする
あたりが課題かなと考えています。
もとは「新しい自分ジャンルをつくる」っていうのがコンセプトだったんですが
様子を見ているとどうも「ジャンルが不明なんじゃなくて多方面に渡りすぎて迷子」っていう方も多かったので、まるっと包括するために方向転換しています。
オンラインイベントの強みはデータ配布できること。なので、色をふんだんに使いました。イメージカラーってけっこう大事だと思うんですよね。
あと、あんまり変えるとごちゃつくので2種類だけですが、地味にフォントも変えてます。
ゴシック体は声が大きいし、明朝体には独特の落ち着き。
ちなみにそれぞれ、カリグラゴシックと丸明オールドです。
番外 サークル配置図と会場サイン
これ、地味に一番便利だったんじゃないでしょうか。
特に会場サイン。
ジャンルは迷子でも、会場で迷子になる必要はないと思って
思いつきでやったんですけど便利でしたね、現在地の把握がしやすかった。
特にpictSQUAREイベント画面は視野が狭く、各スペースのスペース番号も見やすいとは言えないのでやってよかったと思います。
本当は会場デザインも凝りたかったけどね……専門外なので時間ばかりかかるんですよね……あとデザインしすぎるとサインが埋もれるので、結果としてこれで良かったんだと思います。
あと、主役は参加サークルなので。会場がギラギラする必要はない。
なんとなく、交通標識とか駅のサインを意識してつくりました。
それから、こちらも思いつきで作ったサークル配置図。
告知の際にも活用いただけたので、作ってよかった。
サークル配置図は文字レイアウトが難しかったです。
長いサークル名を正方形にどうおさめるか。
念の為に作者名も添えておいたんですが、アンソロとの連絡を考えるとサークル名と同等に扱ったほうがよかったかも。
実際に、そういうご意見も見かけました。たしかに。今後に活かします。
事前企画総括
「告知は早めに、運営はゆとりをもって」
これ、仕事と同じじゃん……すべての道はスケジュール管理へ通じる。
次回やるときはベースができてるので、こんなにドタバタすることはないはず。
ないはず。
当日のこと
たのしかったですね!!
入場者が参加サークルのみの超内輪イベントになったらどうしよう、ってドキドキしてたんですが、最終的にサークル参加+一般参加で283人となりました。
まともにチャット機能使ったの初めてだったし、
主催のみに許された「神の声システム」(ただのアナウンス機能)も発動して
書き込みボードマラソンもやって
いろんなかたちでコミュニケーションをとることができて面白かったです。
しっかり一日空けてても、全部見ようと思ったら50が限界ですね。
募集数増やすならこのへんの解像度は下げないといけない。
Twitterタグ巡回とイベント会場見回りと作品チェックをずっとやってたのでけっこうくたびれてたらしく、
実は夕方に一度電池が切れて寝落ちました(すみません)。
結局やらなかったんですが、
コアタイムや記念撮影の時間を設けるかどうか、ぎりぎりまで悩んだんですよね。
個人的に、自分のペースで自由に出入りしたいのでピンポイントで時間指定されるのはあまり得意ではありません。
とはいえ、イベントならではのワッと集まる瞬間の楽しさは知っているので……
オンラインイベントに参加する動機として、まずは作品が人の目に触れる機会を増やすことが一番だと思うんですが、
「忙しいけどオンラインなら時間見つけて参加できる」
「体調微妙だけど画面なら見てられる」
っていう方もたくさんいるわけで。
どの時間に設定しても「いま子供に食べさせてて手が離せない」「これから夜勤」「仕事で疲れて起きられなかった……」って方がいらっしゃいますでしょう。
100サークル超規模のイベントならともかく「50サークルのこじんまりしたイベントでやる必要、ある?」って思いまして。
結論、無用ながっかりを増やすだけだと思ってやりませんでした。
それでも、閉会直前に会場中央に集まった夜更けの猛者たちとカウントダウンするのは楽しかったので、うちのイベントはこういうかんじでいいのかなと思います。
できなかったことを悔やむんじゃなくて、できたことを楽しめるのがいいね。
イベントを終えて
いろんなご意見あるとおもうんですが、とにかく終わってほっとしました。
閉会のときはじわっと目頭熱くなったけど、泣かなかったよ!
えらいね!
見えてきた課題としては、
・全体的なスケジュール管理
・参加サークルへの事務連絡の方法
・閉会の時間が遅いとしんどいので開催時間をずらすこと
・宣伝広報の施策検討
・本部スペースをちゃんとつくってインフォメーション充実させる
このあたりかなと思います。
情報がTwitterに偏りすぎたのは私個人のクセに由来するものなので、今後は内容ごとにチャンネル使い分けていこうと思います。反省。
とはいえ、その後の反応をのぞいていると、おおむね楽しんでいただけたようです。
一般参加の方にも「よくわかんないけどおもしれー!」って思っていただけた感触。
覇権をとろうとかだいそれた野望があるわけじゃないので、これからもちょっとゆるいかんじでいきたいです。
これもひとえに参加・協力してくださった全員の力があってのもの。
みんなでつくるたのしい混沌。
這い寄っていきましょうね。
すでにはじまっていますが、ぼちぼち作品の感想が飛び交うころです。
見つけたらちょこちょこリツイートしていきますね。
ここで生まれたご縁が、日々の力となりますように。
きっとまた会いましょう。
みなさま、ありがとうございました!
ジャンル迷子オンリー主催
草群 鶏